北大試作ソリューションがうまれるまで

Story

最初、江端さんから大学で、Shisaku.comのスキームを始めたいと聞いて、『えっ!大学が??』と、驚いたのですが、どのように、このスキームを思いついたのですか?

研究者時代からお世話になっている技術職員の皆さんのスキルが素晴らしく、これをなんらかの形で社会に還元、北大の技術職員の方々にもっとスポットライトが当たる仕組みを考えていたところ,理事・副学長とのディスカッションの中で大学経営マネジメントに活かせるGFC構想に組み込める!と思いました

国立大学法人というと、ものすごく硬く、融通がきかない公務員イメージがある のですが(失礼)、いろいろ向かい風があったのでは?

そうですね(笑)
新しいことを始める時には、つきものだと思っていましたが、学内でコンセンサスを得るために技術職員の方々、教員、事務職員、執行部とのディスカッションをかなり重ねましたね。

もちろん,日軽金さんとスキームについて議論して,有益なコメントもたくさんいただきここまで来ることができたと思います。全ての関係者の皆さまのご協力あっての取り組みですね!

江端さんと話をしていると、ものすごくプラス思考な方で、『え~っ、それは難しいでしょ?』と思えることも、次々と精力的に乗り越えておられますね。 その素晴らしい思考、バイタリティはどのようにして育まれたのですか?

うーん、どこでしょうかね(笑)
もともとずっと野球をやってきたので、ピンチをチャンスに捉える精神力はそこで鍛えられたのかもしれませんが、やはり、大学で研究を続ける中でなかなか結果が出ず苦しんでいた中、素晴らしい結果を出せた時の喜びを感じた経験が今に繋がっているのかもしれません。

もともとみんなで楽しめることが好きなので、どんなことでも楽しめるように無意識のうちに頭の中でかなりの変換をしていますかね(笑)

江端さんのお仲間の技官の方々をみていると、みなさん楽しそうに、わくわく しながら取り組まれておりますが、どのように皆様のモチベーションを上げられたのですか?

やはり、みなさんが楽しめることを第一に考えて仕組みを考えています. それは江端のアイデアとか独断ではなく、みなさんにどうありたいかをお聞きして、その将来ビジョンに向かって今できることを最大限楽しみながらやり抜くということを共有できるのかなと思っています。 基本的に嫌々ながらやってもらうのは自分も嫌ですし、楽しくないですよね. 最終的には北大のためになり、参加する皆さんのためになることを考えて色々とお話をしているつもりです。

コミュニケーションがやっぱり大事ですよね。

北海道大学試作ソリューションも2016年8月開始から半年で10件の引き合いがあり、ほぼ100%の受注率です。 弊社のShisaku.com立ち上げ時と比べ、幸先の良いスタートとなり、驚いております。

やはり、貴学特有の技術がキーなのではないでしょうか?

まだまだですが,最初から受注いただいているお客様はもともと技術職員の方や江端に関わりがあった方々ですので,北大が持つ「確かな技術」が評価されてのことだと考えています。

この事業が立ち上がってから,多くの研究者の方々にお会いしていますが,取り組みとしては大変好評をいただいていますので,貴社との連携でさらにこのネットワークが広がり,多くのお困りの方々をお助けできればと思います。

かゆいところに手が届く感じのサービスを提供できれば良いですね(笑)

江端さんの考える、北海道大学試作ソリューションの今後に向けた構想と夢を 教えていただけますか?

まずは、本事業を通じて北大の国立大学としての使命である「社会貢献」ができればと思っています。 多くの皆さまのおかげで、北大はこれだけの研究機関として世界トップレベルのポテンシャルを持つまでになりました。

このポテンシャルをしっかりと還元できるスキームの一つとして本事業が機能すればと思っています. 夢は語ればいくらでも広がるのですが、それはまだ胸の内に秘めておいて、着実に一歩一歩実績を積み重ね、多くの方に必要とされるような取り組みになれば素晴らしいですね!

お互いにシナジー効果の期待できる良いスキームをご提案いただき、感謝しております。

近い将来、このスキームのブランチが、日本や世界の大学、研究機関に できるといいなあと思っております。